書きながら考えたこと。

奈良で暮らす20代の男の、とりとめのない日々の記録です。

家族のことを持ち込める職場のよさ

 

「今日はもう帰って家族会議してくるわ」

そう言ったのはベテランの男性職員で、もうかれこれ20年以上僕の勤務先で勤めている大先輩だった。その先輩の家は小学生と中学生の子どもがいる共働き家庭で、夫婦はどちらもリモートワークなどできない現場の仕事で、小学生の子どもをどちらが見るか、話し合わないといけないようだった。

 

大阪市の公立幼稚園と小中学校が休校になるというニュースが速報で流れてから1時間後くらいだったろうか。日本全国で同様の措置がとられることが再び速報で流れ、職場は軽いパニックになっていた。僕らの職場は、障害のある子どもを放課後に預かることもある福祉の現場で、特別支援学校が休校になった場合、子どもを朝から受け入れるべきなのか(スタッフにも面倒を見ないといけない子どもがいるので、そんな余裕はないけれども)、そもそもそうした児童を預かる業務自体、本来は学校と同様中止するべきなのではないのだろうか・・・などなど。

いろんな意見が出ていたが、3月の法人としての業務の方針は、翌日以降の会議で決定されるとのことだった。

 

福祉の仕事は基本的にそんなに給料がよくないから、奥さんのいる男性スタッフも、共働きの家庭がほとんどだ。だから、「誰か(障害のある子どもの親など)が困ったときに、人を預かる仕事をしている職員自身も、その前に自分の子どもを見なくてはいけなくて困っている」という現象が生じている。

 

うちの職場は、愛称に「家」という言葉がついているだけあって、それぞれの職員、あるいは利用者の家族も含めたゆるい大家族のような雰囲気がなんとなくある。バザーや音楽祭などイベントが多く、家族ぐるみの交流がよくあるから、そうした揺るやかなコミュニティができたのだろう。家族を連れて職場のお祭りにくるスタッフはたくさんいて、よい意味での公私混同が起きている。

両親とも仕事をしないといけなくて、その日子どもを預かってもらう場所がないようなときには、子どもを職場につれてくるスタッフもいるようなところだ。女性スタッフだけでなく、父親をしている男の先輩が子どもをつれて来ることもある。

 

職場で、同僚や先輩・後輩としてだけ関わるのではなく、普段からその人の家族のことや親(あるいは自分の親の介護をする子ども)としての側面を知る機会があると「仕事もしてほしいけど、家族が大変ならそっちを優先してね」という感覚を皆が持つようになるから、今回のような非常事態にも、まず家族会議をするために帰るスタッフがいる。それは僕にとってすごく自然なことで、一方で「仕事最優先」みたいな価値観のある職場がまだまだ多そうな日本という国のなかでは有難いことんだろうなと思う。

 

先輩が家族を大事にする職場なら、なんだか安心できるし、その先輩に対して好感も持てる。緊急時にはフォローできる人がフォローして、でも独身の人がしんどくならないように互いに助け合える職場ってなんかいいなと。

 

とりとめもないことだけど、書いてみたくなった。

そんなことを思って温かい気持ちになってる場合じゃないんだろうけど。

 

さあ、3月の仕事はどうなるか。どきどきするなあ。笑