書きながら考えたこと。

奈良で暮らす20代の男の、とりとめのない日々の記録です。

人生を楽にしてくれた本(2日目)

昨日facebookで友人から「ブックカバーチャレンジ」が回ってきた。以前先輩がやっていたのを見てちょっと興味を持っていたので、自分に回ってきて嬉しかったのだけど、facebookで毎日投稿することに気恥ずかしさもあり、けれど本が好きなのでこれを機会にいままで読んで影響を受けた本を振り返ってみたかったので、はてなブログ、note、instagramと、使っているSNSやブログにひとつずつ書いてみることにした。

 

人生を楽にしてくれた本

幸福論(アラン著、村井章子訳 日経BP社(2014年))

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この本と出合ったのは大学4回生のころのこと。もう4年前だ。

精神病の家族のことや、自分の進路の悩みなどで心労が重なり、卒論を書く余裕がなかったので卒業を先延ばしにして後期半年間の休学を決めていた僕は、夏のある日、京都大学の同じ学部の先輩と名古屋まで出かけていた。どうして名古屋にしたのか理由はよく覚えていないけれど、青春18切符が2枚あまっているとか、そんなんだった気がする。

 

大学でハンナ・アーレントなどの思想を学んでいる、話好きなその先輩の話を聞くのが好きだった。電車のなかでは学部内の人間関係などいろんな話題に話がとんでいったのだけど、あまりにもころころ話が転がっていくので、「なんの話からこの話題になったんやっけ?」というのを繰り返して最初の話題まで遡る遊びを途中からしていたのを覚えている。

 

そんな日帰り旅行で訪れた名古屋の美術館の売店で、「幸福論」を見つけた。精神病に苦しむ人を助けたいと思って臨床心理学を学んでいたにも関わらず、当時”幸福”とは程遠いところにいた自分は、装丁のかわいさもあってこの本を買うことにした。

 

アラン(これはペンネームで、実名はもっと長くて言いづらい。)がいまから120年ほど前にproposという短いエッセーのような形式で書いて、フランスのルーアン新聞に毎日掲載されていたもののうち、「幸福」に関する文章をピックアップしてまとめたという「幸福論」は93の短文からできている。ひとつひとつが短くて訳も読みやすく、肩の力が抜けてすっと楽になるようなメッセージばかりだ。

 

とは言え全部で600ページ近くになるので通しで読むことはせず、時々適当なページを開いて読むようにしている。今日開いたページに書かれていたことを、せっかくなので引用してみる。

 

幸福はいつも逃げていくと言われる。与えられた幸福なら、たしかにそうに違いない。そもそも人から与えられる幸福など存在しない。だが、自分から作り出した幸福はけっして裏切らない。それは学ぶことである。

(中略)

そこでアリストテレスはこんな感動的なことを言ったー真の音楽家とは音楽を楽しめる人のことであり、真の政治化とは政治を楽しむ人のことである、と。また「楽しめることが能力の証である」とも語っている。なんとすばらしい言葉だろう。この言葉は高らかに鳴り響き、理論や学説を越えて私たちの心を打つ。

 

 

 

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1日目に紹介した本は慎 泰俊さんの「ランニング思考」でした。

こちらは、「苦しいときにエネルギーをくれる本」

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