僕がよく行く美容室で、指名しなくてもなぜかほとんど毎回カットしてくれる美容師さんがいる。歳は僕より少し下で、見た目は大人っぽく落ち着いていておしゃれなんだけど、話を聞いていると実はめっちゃ遊び好きでクリエイティブな人だ。
以前緊急事態宣言が解かれて少したったくらいのタイミングでカットしてもらっていたときに彼は、彼の友人が作った曲の歌詞を作っていた。テーマは「当たり前って思っちゃってたこと」だった。
最近作詞している曲のテーマは、「 belief(信念)」らしい。
髪を切られながら、「信念ってありますか?」って聞かれて、めっちゃ考えこんでしまった。美容室なのになんだか哲学カフェみたいだ。
信念。言葉の意味は、「正しいと信じる自分の考え」らしい。
働くうえでの信念について聞かれて考えていて、「いやー、絶対あるはずなんだけどなあ。」と思いながらも、そのときは全然出てこなかった。
仕事でどう行動するか迷ったときに軸になる考え方、絶対あるはずなんだけど。
美容室を出たあと、ダイソーで家庭菜園用の枝豆やきゅうりの種を買ってからもう一度考えていた。
僕は「絶対的に正しいことなんてない」って思うタイプなんだけど、それでも正しいと思って大事にしていることってあるはずだよなと。
リュックに入れた枝豆やきゅうりの種とともに帰宅する途中で、ようやくいくつか思いついたから、せっかくなのでメモしておこう。
2020年7月28日、27歳と8ヶ月の時点での自分の信念。
今後変わる可能性あり。
まずは、「どんな人も不完全で、苦手なことはあるし、人はミスをする生き物だ」ってこと。
だから他人や自分のだめなところを責めない、ミスしてもできる限り批判せず当たり前に受け入れる。人には駄目なところがあって、誰もがミスすることを前提に、それでも場がよりうまく回っていくように考えていく。
もちろんよりよくあろうとすることも大事けれど、それが行き過ぎると自分の価値基準に照らしたときに駄目な人や、自分のなかの駄目な部分を責めてしまって生きずらくなってしまう。そもそも「良い」ってなんだって話で。あらゆる善が見方を変えれば悪なんだから。ああ、これも信念か。
何を大事にして生きているか、働いているかなんて十人十色なんだから、自分の価値基準で良し悪しを判断しても独りよがりになってしまうだけ。
まあ、一方で、職場としての大きな価値観を共有しておくことは大事だろうけど。
ふたつめは、「身近な人を嫌いになると、自分も周りもしんどい。」
職場とか家族とか、身近に嫌いな人がいると自分も、見ている周りの人もしんどくなってしまう。
嫌うか好むかって考え方でコントロールできることもあるから、合わないなってタイプの人こそいい部分を見るようにして、なるべく好きになるように(嫌いにならないように)する。もちろんそういう人を好きになろうとするのにはエネルギーを使うし大変だから、あわない人と無理に近づこうとはしないで、ほどよい距離感を保っておく。けれど違うタイプの人から学ぶことも多いので、そういう人のことも大事にする。
ああ、でも合わない人ばかりの集団だったらめちゃくちゃしんどいから、自分に合った環境ってやっぱり大事だな。
「自分が生きたいように生きた方が生活は楽しい。」
当たり前すぎることなのだけど、不満を抱えたままでいるより、やりたいことをやって動きたいように動くほうがおもしろい。動く上でいろいろ足かせになることはあるけれど、一度動いてしまえばそんな大したハードルじゃなかったなってことも多い。
「生きたいように生きる」ってのは、自由勝手に思うまま行動するってのとは違って、今は誰かのために我慢したいって思ったらそうする。
むしろそう思えるように、人の幸せのために何かしようと思えるように、自分のしたいことは普段からして自分を満足させておく。
こんなところかな。
考え出したらもっともっと出てきそうだけど、とりあえずこの辺で。
皆さんにとっての「信念」ってなんですか?