「文章を書くのが上手じゃない。だけど、上手だからやるのではなく、下手だからやるという考えがあってもいいじゃないか。」
そんなことを星野源さんが書いていたのは、なんというタイトルのエッセイ集だっただろうか。
先日、身体に障害のある人たちが生徒の、書道の教室を見学させてもらった。
腕を思うように動かせない。力んでしまったり、思っていたのと違う方向に筆を進めてしまうこともある。
文字を成立させるために、サポートするスタッフがいた。だけど、スタッフは腕を支えるだけ。力を入れて文字を書くのは、障害のある人自身。
結果できた書は、力強い線であったり、独特のバランスだったり、だけどその書はとてもおもしろくて、それぞれの人が書く個性豊かな漢字に、僕は魅了された。
そこには、自由に腕が動かせる僕には絶対に出せない味があって、間違いなく、ハンディキャップがあるからこそのおもしろさがあった。
勇気付けられた。下手でもいいから、やってみよう。
僕は、話をするのが得意じゃない。
どちらかというと聞くことの方がずっと好きだったし、大阪育ちだけどオチのあるおもしろい話なんかほとんどできない。大勢の前で話すととても緊張してしまうし、そもそも、何を喋ったらいいんだろう。目の前の人に対して話す価値のあることなんてあるんだろうかと思ってしまう。
だけど、どうでもいい話を、案外人は聞きたいのかもしれないと思うようになってから、話すことを始めた。友人にpodcastをしようと誘われたあとで、友人が引っ越して少し遠くに言ったのを機に、ひとりでもとるようになった。
もう何回かとってるけど、「えーっと」、とか、「というか」、とか、言い直しを連発したりしている。だけどなんだか、やっていくうちに話すことが楽しくなってきて、話し上手な人ばかりがやっているインターネットラジオの中に、僕みたいな話べたがいてもそれはそれでいいんじゃないかという気がしてきた。
価値のある話はしていませんが、良かったら聞いてみてください。音質も、そんなによくなくて、改善の余地がいろんなところにありますが。
第8回までが、諸事情で聞けなくなっているのですが、spotifyで「ゆっくり歩こう」と検索したら、聞けるみたいです。
感想や、話してほしいことのリクエストなどもいただけると、とても嬉しいです。