考え事と生活の記録

とりとめのない日々の記録です。

ものとの距離の測り方

引越しが目前に迫って、 ここ一週間ほど、空いた時間にダンボールに荷物をつめたり、いらないものを捨てたりしている。

 

台所用品も、引越しまで使わなくても大丈夫なものは片付けて、いろんなところでたくさん借りてしまっていた本も、何冊かを残して返した。

おとといTSUTAYA書店で、自分への少し早めのクリスマスプレゼントに買った「ピーナッツ全集」は例外だけど、なるべく物を買ったり、借りたりすることがないようにしている。一人暮らしも9年になると物が増えて、これ以上増やしたくないくらい、いろんなものが押入れや引き出しから出てくるのだ。

 

 

僕の場合は「本」や「過去の日記」なんかがなかなか捨てられない。

また読むかもなとか、結構高かったのにまだあまり読めてないなと思ってしまう。もっと時間が立てばおもしろいかも、とか、価値が上がるかも、なんて考えるのが一番よくない。どうせ読み返さないから捨てたほうがいいと頭ではわかりつつ、いや、でも実際数年後読んだらおもしろいかも・・・と思っちゃって捨てられない。

 

売るにしても、メルカリに出す労力にも限りがある。

 

だからせめて引っ越すまでに新たに買ったり借りたりはしないでおこうと思った。

僕は活字中毒なところがあって、特に紙媒体のものが好きで、つまり読みたい本が手元にあると落ち着くというか、幸せになれる。

 

幸い近くに立派な図書館(何回かこのブログにも書いた奈良県立図書情報館)とTSUTAYA書店があるので、図書館やTSUTAYA書店のなかで読むようにしている。

 

韓国人作家の最近の本を読むのに今ははまっていて、あてもなく脱サラした40代男性が書いた「あやうく一生懸命生きるところだった」という本はとても良かった。韓国、日本以上にお金第一、努力至上主義、みたいな価値観がはびこっているみたいで、なんだか大変そうだ。

 

ほかにも気分変調性障害の若い女性が書いた「死にたいけどトッポッキは食べたい。」も良かった。「そこまで鬱じゃないけど、むなしい」みたいな気持ち、ちょうど読んだときの自分もそうだったのだ。

 

「誰かと会って話をしたい。だけど、そのために人を誘うほどのモチベーションもなくて、そもそもそれによって楽になったり幸せになれることはわかっていて一時的な快楽のためにそれをするのってなんだかつまんないし、そこまで鬱じゃないんだったら別にむなしいままでもいいか」って思っていて、そういうときに、もっとしんどそうな人の話を読むと、とても安心する。

 

大学時代も、そんな風に本に救われることが多かった気がする。

僕の場合は不思議と、しんどくても本は読めるし、こうやって文が書ける。

読み書きだけは、他にやりたいと思うことがなくてもできる。普段意識しないけど、そのことで随分助かっていると思う。

 

話が逸れた。

 

本を買わなくても、読めてしまう場所がたくさんある、それで十分満たされてしまう、という話。所有の必要性が薄くなる。それに、持っていると、運ぶのが大変だ。

 

一方で、買う人が減ると本が売れなくなるという当たり前の現実もある。

いろんな本をこれからも読みたいから、本が売れなくなって、流通しなくなるのは困る。買いたい。でも所有するのはちょっと億劫。買って自分のものにしたいっていう欲は、たまにしか生じない。

 

ってことで、職場の貸し本棚に置いておく、というのを思いついた。シェア文庫を充実させておく。いろんな人に読んでもらえる場所に、自分が読みたい本を置いてみる。

それだと本は売れるし、他の人も楽しめるし、winwinかもしれない。

 

これからはそうしよう。

まあ、二人暮らしがもうすぐ始まるから、家でもシェアできるのだけど。

やっぱり家の近くに小さな私設図書館か、シェア文庫&読書スペースみたいなの作るのが理想だな。ブックカフェ兼私設図書館、作りたいな。

 

 

 

食器と調理器具

最低限の食器と、調理器具を残してそれ以外は段ボールに詰めてしまったのだけど、最低限のもので料理をし、家でご飯を食べている。

汁物やご飯を入れるのに適した、小さなプラスチックのボール2つと、小さめの深皿、コップは2つ、それに、鍋は以前使っていたものは片付けて、小さめの鍋に、鍋にもなるような深めのフライパン、箸は1膳のみ。

 

台所がシンプルで、気持ちいい。

これまでは一人暮らしなのに食器をたくさん使っていたし、調理器具もいろいろあった。だけど今は使えるものが少ないから、終ったら洗って、また同じのを使う繰り返し。洗いものもたまらなくていい。

 

 

引っ越してもしばらくの間は、できるだけ不要な道具は使わずに、最低限のもので暮らせたらいいな。「365日のシンプルライフ」みたいなすっきりした暮らしは憧れる。

 

もっと、ものを減らそう。身軽になろう。その方が僕は気楽だ。