考え事と生活の記録

とりとめのない日々の記録です。

ブログふりかえり②「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」を読んで

 

このブログが500投稿を超えたので、書いてきた記事を一度振り返る時間を作ろうと思っていて、4つくらい、よく読まれた文章を読み返して改めて考えている。

 

 

1回目は目が疲れていたので音声で配信をした。

 

stand.fm

 

 

2つめの今回は、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んだ感想を書いたブログのこと。おととしの春に書いたブログだ。

 

この本を貸してくれたパートのおばちゃんとは今も一緒に働いている。

 

 

 

kikikiron.hatenablog.com

 

2年前にも書いたけれど、この本はとても有名で、結構多くの人が読んだんじゃないかと思うんだけど、2巻目の方を読んだ人はどれくらいいるだろう。

 

ちょうど最近、少し前に図書館で予約をしていた「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」の順番が回ってきて、借りて読むことができたので、それも含めた感想をちょびっと書いてみようと思う。

こっちは色がグリーンだ。ちょっとブルー?

 

 

 

 

 

2もとても良かった。

1冊目と同じようにブレイディみかこさんご本人や、息子さんら家族の経験を通して見えるイギリス社会や、日本に帰国したときのエピソードも今回がこっちには書かれていた。

保守党政権で福祉の予算が削られて生活が苦しい人が増えていたり、図書館事情が悪化している状況なんかが書かれていて、ここ数年のイギリスの様子がよく知れる。

 

図書館がなくなるのは、とても悲しいと思う。

その点に関しては、日本はここ数年で良い図書館が増えて来ていて誇らしい。

 

 

1巻目ですでに大人のような立派な考えをしていた息子くんが、さらに成長していて今回も感心するのだけど、ここでは1と2を両方読んでみて、どうしてこの本に惹かれるのだろうと考えて気づいたことを少し書いてみる。

 

 

イギリスのなかでもブレイディさんが暮らしているブライトンという地域は貧富の差などが結構大きいようで、いろんな人種の人たちが入り混じっていて、差別であったり、非行とかいろんな問題が日々起きている。支持政党による対立の様子なども、2巻では描かれていた。

 

この現状を、たとえばマッチョでタフな価値観の人の目線で本に描いたとしたら、全く違うストーリーになっていたと思う。

 

ブレイディさんのすごいところは、いろんなタイプの人たちと積極的に関わりに行く行動力や、自分と違うタイプの人を受容していく力を持ちながらも、差別的な視線を敏感に捉える繊細な感受性や、弱い立場にいる人への共感力、問題を深く洞察する力を持ち合わせていることだ。

 

 異質な人たちに囲まれて暮らすことにあまり慣れていない、だけどこれから直面するかもしれない、そんな日本人が、ハードな環境で暮らすブライディさんや息子さんの経験を疑似体験して、しんどい状況でどう考え、どんな風に前向きなアクションを起こすことができるのかを学ぶことができる。そうして勇気を得られるんだと思う。

 

こういう本は、時々、忘れたころにまた読みたい。

 

返却したら、もう一度予約してみよう。