考え事と生活の記録

とりとめのない日々の記録です。

50年後の未来を考えようとすること。

 

 

「材木屋さんや木工アーティストのトークイベントがあるからおいで」と先輩に誘われ、宿直明けの眠気と戦いながら香芝まで行ってきた。雨の中歩いて駅に向かったら、電車に乗り遅れ、ついでに乗り換えの電車も間違えて乗り過ごしてしまった。

 

Goodjobcenterというところでやっているイベントウィークの企画のひとつ。

そのなかで、奈良の吉野にある徳田銘木という会社の社長さん(60代)が、「88歳の別の会社の社長の方とご飯に行ったときに、50年後に自分の会社をどう考えているかと聞かれた」って話をしていて、会社の社員のために、自分の死後の会社のことを想像しながら今何を残すか考えているって話を聞いて、驚いた。

 

数週間前にグッド・アンセスターという本を読んで、それも死後の未来を考えることについて書かれた本だったのだけど、「ああ、自分は5年後10年後の見通しさえも建てれてないな」って思った。僕はまずそこからなのだけど、

 

僕の今やっていたり、やろうとしている活動の先に何があるのかとか、ー僕は社長でもなんでもなく、細々と社会に働きかけることをこれからも続けていくつもりなのだけど、「日本が50年後どんな社会になっていて、自分はそれまでどんな社会を目指してそれと関わって来たのか」みたいなことをイメージしておきたいなと思った。

 

50年後なんて、もうとっくに死んでるかもしれないけど。

難病にかかったり、事故にあったりして数年後にはもういなくなったりしてるかもしれないんだけど、生きていると仮定して。

 

 

今やってる、自死遺族とかメンタルヘルスについてのタブー視をなくして当事者の声を広めるような発信活動とか、精神病院を風通しのいい場所にしていくための活動とか、そういったものはどんな未来に繋がってるんだろう。

 

大阪でとんでもない虐待事件があったからできたNPOが、精神科の人権擁護という分野で日本をリードしていこうとしているけど、もうそんなNPOが必要ないくらい日本の精神科医療は透明性が高く素晴らしいものに50年後なっているのか、今よりよくなっていても、精神科病院がある限り必要なものなのか。その過程で、日本の全都道府県で精神科病院への訪問面会活動は実施されているのか。

 

 

50年後、入院患者の傾向はどうなってるのか、地域での支援は充実したものになってるのか。

自殺は減ってるのか、インクルーシブ教育は進んでるのか、

 

 

もっと大きなところで言うと、日本人の価値観は、金や地位や学歴を求めるところから変わってきてるのか、あんま変わってないのかとか、政治は若者や一般大衆に開かれたものになってるのか、女性の首相は誕生してるのか、学校の先生の働き方はマシになってるのか、出生率や人口分布はどうなってるのかとか、あてることができなくても、自分なりにイメージしながら動くことは大事かもしれない。

 

 

 

 

stand.fmに、匿名でレターをくれた方がいて、そのレターに、よだかさんが手紙を書いて読んで答えてくれた。

 

今年息子を自死で亡くした母親に向けて、10数年前、母を自死で亡くした娘が送る言葉。その人だから言える言葉があるなって感じた。

僕も、これまで同世代の友人を自死で亡くして、そのお母さんと話すこともあって、子どもを亡くす辛さっていうのを想像することは何度かあったのだけど。

 

大事な人を亡くす、その直後のどうしようもない辛さを過去に経験した人が、その渦中にいる人にメッセージを届ける。どうしようもなく苦しくても、それでも生き続けたら、自分も、後ろ向いたり、前向いたりしながら、希望も持って歩いていけるかもしれない。そう思ってもらえたら嬉しいな。

 

stand.fm

 

 

あと、これは、僕の友達が作った歌なのだけど、とてもよくて、いつかレターをくれた人にも届けたいと思っている。こんな曲を、何度でもyoutubeで聞けるってすごい時代だな。

 

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