考え事と生活の記録

とりとめのない日々の記録です。

podcastの振り返りで話せなかったこと(失敗や逸脱行為をおもしろがれる大人の存在) / しんどい環境を生きた(生きている)人から哲学を学ぶ

9月の10日ごろから3か月ほどの短期だけど、また仕事が始まるので、いよいよ休職期間も終わりに向かっている。

 

とはいえ、期間限定なのもあって、そんなにプレッシャーは感じていない。

 

だけど、時間を丁寧に使って行きたい感覚はあって、「人生の短さについて」を書いたセネカの言葉に最近は良く触れている。

古代ローマの哲学者のなかでもセネカエピクテトスは特におもしろい気がする。

 

 

 

 

振り返りで話せなかったこと

 

「あいだの生き方ラジオ」というpodcastがあって、そのパーソナリティを月1回だけど今月からやらせてもらっていて、今日は、月末配信用の、それまでの1か月の放送のふり返りをパーソナリティ3人で収録した。

 

来週月曜に配信されるんだけど、そこで話したかったけど時間なくて話せなかったことを少し書いてみる。

 

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この配信のなかで、「今の若い人は問いに対して正しい答えを求めがちで、失敗をしてはいけないというプレッシャーが強いようだ」という話がある。どこかで他の人からも似たような声を聞いた事があった気がする。

 

それが事実だとしたら、もしかしたらそのことはSNSの発達と関係があるんじゃないかとふと思った。

 

 

昔だったら、若い人ってわりとやんちゃして目立とうとすることも多かったように思う。注目されたい気持ちを不良的な行為で表現してみたりとか。

 

だけど、いまってSNSによる集団監視社会というか、常に他者の目があって、それこそ自分でも自分の考えをtwitterとかでつぶやくような習慣ができていると、何か極端な行動をとらなくても自分の考えを他の人に常に知られている、という状況になる。

 

 

それに、いろいろな目立った行動にしたって、マスにジャッジされる形になるから、たとえば社会規範から逸脱した行為も、一部の人はおもしろいと思って評価してくれるとしても、多数のブーイングが起きてしまったらそれに耐えられないってこともありそう。

 

 

でも、一定の逸脱のなかにおもしろさやクリエイティブなものが含まれることはあって、そこを評価してくれる人の存在って大事だと思う。

 

 

失敗したときに、「俺も若いことおんなじことしたよ。気にすんなよ」って言って励ましてくれたり、ぶっとんだことやっているときに、若気の至りだなあと思いながらも温かい目で見てくれる人の存在って必要だよなって。

 

 

もしかしたら、若者のそうした行為を評価する大人の側も、周囲の目線を気にして、マスの価値観に染まってしまっているのかもしれない。それか、葛藤のなかにいたり。

 

 

そんなことを昨日考えてたんだけど、このpodcastのふり返り回は1つの放送あたり15分しか喋れないので時間がなくて。笑

消化不良になったのでここに書かせてもらいました。

 

 

お笑いとかもだいたい、普通から逸脱してるからおもしろいのにね。

 

 

 

 

 

しんどい環境を生きた(生きている)人から哲学を学ぶ

 

昨日図書館で読んだんだけど、毎日新聞で、今年のガザの夏の地獄について取り上げられていた。パレスチナのガザの悲惨な状況は、社会人になってから何年目かに本を読んで知ってから時々気にはなっていて、寄付とかもしてきたんだけど、今年は特にひどいらしい。

 

種子島ほどの小さいスペースに人口200万人がとじこめられ、最高40度にもなる夏に、使える電力が限られていて、1日4時間ほどしか電気を使えないという状況。

 

冷蔵庫に入れていた食べ物は腐り、熱中症で人は倒れ、電気を使う仕事もほとんどできていない。

 

海に入って体をさますという選択肢があるにしても、

こんな状況が21世紀にあっていいのかと心から思う。

 

 

 

ぼくが辛い状況にある人や、そういう環境を生きた人の語りを聞きたいと思うのには

たぶんいくつか理由があって、そういう人を無視したくない、何も力になれなくても知るだけでもしておきたいという気持ちと、もうひとつは、自分もいつか同じくらいしんどい状況になったときに、彼らの対処法や思考を知っておけば、乗り越えられることもあるんじゃないか、という思いの両方があるんだと思う。

 

 

最近僕は古代ローマストア派の哲学者の言葉にたくさん触れているんだけど、それも、古代ローマが、現代社会よりはるかに法も整備されていないし、皇帝の暴虐によって理不尽に人が死ぬこともよくあるし、戦争もよくあった時代だからかも。

 

 

そういうところで生きた人の考え方というのは、これから日本がさらにハードな局面に入っていったときの処方箋になるんじゃないかなと思う。

 

ちなみに、ストア派の哲学はめちゃくちゃ実践的というか、そのまんま自分の生き方や考え方に生かせる、わかりやすいものが多い。

 

あまり形而上学的ではない感じ。哲学にあまり触れたことのない人にもおすすめかもしれない。

 

 

しかし、自分は高校で世界史とか倫理を専攻していたくせに、ヘレニズムって言葉の意味さえすっかり忘れていて、またいろいろ学び直さないとな―って思う。

 

学び直すのって、めちゃ楽しいからいいんだけど。笑