書きながら考えたこと。

奈良で暮らす20代の男の、とりとめのない日々の記録です。

1日目

 

 

 

5月30日

 

6時に起きて、昨夜炊いておいたご飯にふりかけをかけて、簡単なおにぎりを作って持っていく。海外に行く前の最後の日本食は、質素なものがいい。

 

2年前デンマークに留学にいくときにパスポートの有効期限不足を理由に飛べず、更新してチケットを取り直して1週間後に飛ぶことになった苦い経験があったから、今回も何か不備があって飛べないんじゃないかと不安をかかえながら空港へ行く。

 

空港へ向かう電車のBGMは、最近はまっているエド・シーランのsupermarket flowers。

祖母が亡くなったあと、母親の目線で詩を書いたというこの曲は、育て親の祖母を亡くした僕の状況にかなりフィットする情景を歌っていて、何度聞いてもしんみりする。

 

祖母がなくなってからまだ2ヶ月くらいしか経っていないのに、なぜかもっと前のことのように感じてしまうなと思いながら、電車に揺られる。

 

関空について、チェックインを機械で行う。無事搭乗券をゲットできた。

 

日本円をユーロとデンマーククローナに両替する。北欧はクレジットですべて済ませられそうだけど、念のためというのと、現地の通貨を使う楽しみもある。

そう遠くない未来に、北欧の貨幣は日本円より先になくなっているかもしれない。

 

オランダ経由でデンマークへ行く。

KLMオランダ航空を使うのは今回が初めてだった。

機体とスチュワーデスの制服が青い。オランダ人も背の高い人が多い。

 

機内で映画を見る。3本見たうち、”THE HATE U GIVE”という現代のアメリカの黒人差別を描いた昨年の映画と、”Instant family”という、虐待などを受けた子どもの養子縁組を、シリアスな場面が多数ありつつも笑えるポイントも満載の、同じく2018年公開のアメリカのコメディ映画はおもしろかった。

 

後で調べたらTHE HATE U GIVEの主演女優のAmandla Stenbergは、デンマーク人の父とアメリカの母を持ち、人種差別だけでなくLGBTについても発信している活動家らしい。クライマックスの、すごく熱のこもった演技は泣きそうになった。

 

Instant familyで父親(foster father)を演じるマーク・ウォールバーグはtedの、ぬいぐるみじゃないほうの主人公のジョン・ベネット役を演じた人なんだけど、この映画の中でもそのキャラと雰囲気がそっくりで、オーラだけでちょっと笑えてしまう感じだった。

 

映画をいろいろ見ていたらわりとすぐに10時間のフライトが終った。

 

KLMの機内食はデザートやお菓子がおいしい。昼食などは、個人的には何度か使ったことのあるカタール航空の方が好みだったけれど、普通においしかった。

 

乗り継ぎ。オランダのSchiphol空港は窓拭きのおじさんが中にいるような大きな時計や、チューリップを前面に押し出した花屋さんがおもしろくてよかった。

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オランダからデンマークへの便でバレーボールのデンマーク代表の人たちと一緒になり、その背の高さに驚く。成人男性の平均身長が180センチのデンマーク人のなかでも高身長が揃っているわけだから、なかなかすごかった。220センチくらいありそうな人もいて、近くに並んでたら僕より頭2つ分くらい背が高いのがわかる。

 

オランダを発ち、1時間半ほどでコペンハーゲン空港へ到着する。

飛行機を降り、空港から電車のチケットを買うコーナーに出る。デンマーク国鉄DSBの赤い券売機が並ぶ光景が懐かしい。

たった2年ぶりなのに、留学していた期間は、日本へ戻ってから夢のような、日常と切り離された異世界のようにも思えていたからすでに懐かしく、ここに戻ってきて、デンマークという国にいることに現実感を持てたことが嬉しかった。

 

コペンハーゲン空港の鉄道駅の絵がクールだと思う。それぞれ海外によく行く大学からの仲間に、2年前と同じように、この駅の写真を撮って送った。この時期偶然、4人ともヨーロッパにいる。

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コペンハーゲン中央駅までDSBで移動し、予約しておいたホステルへ向かう。夜の8時ごろ。5月末のコペンハーゲンは8時でもまだ明るいけれど少し肌寒い。

 

駅前では20歳くらいの人たちが大声で騒いでいる。駅から南東に10分ほど歩いて、ホステルの建物に到着する。

 

久しぶりに使う片言の英語でチェックインし、部屋へ行く。10階くらいの建物の7階の、男女混合の6人一部屋のドミトリー。寝室とシャワールームにロッカーというシンプルな作りが、2年前留学していた学校の寮に似ていて、アルバニア人のルームメイトと一緒に住んでいた頃のことを思い出す。

 

旅の目的地のひとつの、デンマーク国立図書館the Black Diamond は今からでも歩いてすぐにいける距離だけど、長いフライトで疲れたし、今日はもう休んで、明日の楽しみにとっておこう。

 

シャワーを浴びてから、ロビー近くの休憩スペースで簡単な夕食を済ませ、部屋に戻って休む。

 

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