考え事と生活の記録

とりとめのない日々の記録です。

窓ぎわのトットちゃんの映画を見て、水曜の昼間に7回泣いた。

※ネタバレたくさんしてます。

 

 

 

前から気になっていて、見る前からあいみょんの主題歌だけですでに泣きそうになっていた「窓ぎわのトットちゃん」の映画を見た。

はてなブログで購読させてもらっている方が感想を書いていたのを昨日読んで、たまたま今日時間があったので、さっそく見てきた。今日はその感想を書きたい。

 

 

 

「窓ぎわのトットちゃん」は確か10年くらい前、大学生の頃に本を読んで、

めちゃくちゃ温かい気持ちになったのを覚えている。

 

今回の映画は、アニメの女の子の描かれ方がちょっと可愛いらしすぎる(現実離れした感じ)ところがあって正直ちょっとひいていたのだけど、結果として、ほんとに見て良かったなと思う。

 

 

覚えている範囲で、個人的な涙腺崩壊ポイントを書いてみる。

ネタバレが容赦ないのでご注意を。これから見るつもりの人は、見てから読んでほしいです、ほんとに。一番感動したところ書いてるので。

 

 

 

 

 

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トットちゃんと木登りをして服を汚して帰ってきた日の、やすあきちゃんのお母さんの表情

やすあきちゃんは、小児麻痺の男の子で、トットちゃんのなかよしの友達として映画で主要な人物になっている。ぼくはいまも細々と障害のある人の生活支援の仕事をしているんだけど、今60~70代の人が若かった50年くらい前、1970年代の時点でも、小児麻痺(脳性麻痺)の人に対する差別ってひどかったって聞くんですよね。街中に出ていたら暴言吐かれることもあったって。

 

だから、それよりさらに30年ほど昔のトットちゃんがともえ学園にいた1940年代って、もっと、障害児に対する社会の目線って厳しかっただろうし、そういう子を産んだ母親が、より責任を感じやすい時代だったと想像する。支援制度もろくにない時代に、やすあきちゃんに対しても、おそらくそういう体に生んだことの申し訳なさを感じながら日々を送っていたときに、やすあきちゃんに、本気で遊んでくれるトットちゃんという友達ができて、他の子たちと同じような経験ができたことは、本当にすごく嬉しかっただろうなと思ってうるうる。

 

 

・ひよこを亡くしたときのとっとちゃんから、その後の黒柳徹子の人生を思って

この映画のすごさの一つが、主人公が小学生低学年ととても幼いのに、その子のその後の人生をぼくらが知っているところ。祭でお父さんに駄々をこねて買ってもらったひよこが亡くなってしまったときのトットちゃんの表情を見て、その後、黒柳徹子がたどった人生を思ったときに心揺さぶられた。日本の戦争もそうだし、ユニセフ親善大使として飢餓に苦しむアフリカの子どもたちに会って、この純粋で心優しい女の子がこれから先、いろいろな不条理に向き合っていくことを思うと涙が出た。

 

 

・壁に貼られた英米の戦闘機のポスターを破る小林先生

戦況が悪化していく時期に、休校が決まったあとで、戦争を憎んで、ポスターを破る様子。これだけ、子どもたち一人ひとりのことを大事に思って丁寧に教育をしていても、戦争によって、子どもらを学校に迎えることさえできなくなることの無念さに心揺さぶられる。

 

 

トットちゃんとやすあきちゃんが、雨の日にいつも学校で弁当の時間の前に歌を歌って歩いていたら、兵隊さんに怒鳴られ、そのあとリトミックのようにタップなどでリズムを奏でて遊ぶシーン

 

このシーンが、最初にともえ学園にトットちゃんが来て、電車の教室の窓から外を眺めて想像を膨らませるシーンとつながって、どれだけしんどい状況でも、空想の世界で楽しむことは自由なんだよなと思って、その健気さにまたうるうる。自分もこれからの人生どれだけ辛いときも、楽しみを見出すことを諦めずにいたいと思った。

 

 

 

7回泣いたと言っときながら、あと3回がどのシーンだったか思い出せないのだけど、

全体を通して、いろいろと考えさせられる映画です。

 

 

あともう一つ印象に残ったのが、トットちゃんが財布を落としたと言って、ぼっとん便所の便をひしゃくで救い出して探しているシーン。「元に戻しとけよ」とだけ言って去る校長。

 

これ、デンマークの成人向け教育機関、フォルケホイスコーレに留学したときも、似たような感じだった。

フェアウェルパーティー(卒業前のお別れパーティー)で学生が体育館で酒飲んでバカ騒ぎして散らかしまくっても、先生らは何一つ注意しない。あとで片付けたらOKというスタンス。

 

この時は、翌朝なんと先生らが片付けをしていて、手伝おうとすると学生に、「それは

先生の仕事だからしなくていい」と止められてさすがにカルチャーショックすぎてもやもやしたんだけど。

 

 

 

失敗を先回りして止めるんじゃなくて、経験させて、大変さを気づかせる。っていうのは、大事だけど、特に都市部だと今の時代難しいんだろうね。

 

これから先、どうやっても避けられない大変さを、みんないろいろ経験していくことになるはずやのにね、時代的に。

 

 

 

12月14日から2月1日まで50日間連続で、noteかはてなブログに500~2000字程度の文章を投稿することにしました。内容によってどちらに投稿するかを決めています。
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