2本目。
外はのどかで、春が来たなあという感じがしている。
カーテンを洗濯して干していて、レースカーテンだけにすると明るい光が部屋に充満して、新しい季節の訪れを感じる。
今年は、3月29日が金曜だったので、今日と明日、年度末ラストの2日が休日という人も多いだろう。
この2日でリフレッシュして、ざわざわしがちな年度替わりではあるけれど、気持ちを整えられるといいなあと思う。
僕は、風邪をひいたおかげで家でゆっくり過ごせていて、むしろラッキーかもしれない。こんな天気、元気だったら出かけてしまう。笑
さて、2本目は、この本について。
著者の三谷さんにも許可をとっているのだけど、
ぼくは、相方のてるさんと「ACEサバイバー」という言葉を使ってラジオでの発信や、オンラインコミュニティ運営などの活動をしている。
この本はすでに一読してはいるのだけど、しっかり理解するために、今年の1月から、毎月1回、章ごとに内容をまとめて、感想とともに個人のstand.fmで配信するというのを自分に課してきた。
そして、今月それをやる予定の2章も実はすでに収録したのだけど、あまりにも本の内容を細かく発信し過ぎると著作権的に良くない気がして(そのまんま読んでいるわけではないにせよ)収録したものは非公開にして、改めて、感想だけを配信しようと思っていた。
だけど、風邪をひいていて喋るのはしんどいので、代わりに書く。
2章は「ACEによる社会経済的地位への影響」というタイトルで、
前章で書かれていたACEによる生物学的な(身体面への)影響につづき、
社会経済的な影響、つまり、学歴、職業、所得の点で、ACE経験者が不利な立場に置かれやすいということを、調査結果と、そのメカニズムについて説明されている。
出身家庭の低SES(社会経済的地位)仮説
と
若年ACEサバイバーの不利仮説
の2点について解説されていて、
気になる方はぜひ本書を読んでほしい。
そのあとで、日本人2万人を対象にした「生涯学WEB調査」という、2021年に行われた大規模調査で、これまでアメリカでの調査が多かったACE研究だが、日本でも、ACE経験者は、うつや不安障害や自殺念慮、貧困や、中卒や高卒、非正規雇用や低い世帯年収になる可能性が高いという調査結果が書かれている。
感想
あんまり具体的に書くとよくなさそうなので、内容についてはこれくらいにして、
2章を読んだあとの雑多な感想を綴ってみる。
まあ、ACEサバイバーっていろいろ不利だよねっていうのが、率直なところ。
いろんなトラウマがあると人間関係うまくいきにくくて、仕事もうまくいかないとか、きっと皆さんの身近にいる人や、あるいは、ニュースに出てくるような個別の例を見ても、そうだよなーと納得できることが多いんじゃないかなと思う。
あらためて、そういった層に対する支援が増えればいいと感じる。
そのうえで、僕がちょっと、あえて指摘しておきたいなと思うのが、低SES、つまり、学歴が低いとか、低所得とか、非正規雇用とか、いろいろネガティブに語られがちな属性だけど、それがそのまま不幸っていうわけじゃないってことは、言っておきたい。
というか、そう言う人の年収をあげたり、学歴が持てるような支援とか、正規雇用にするとか、そこの支援が合う人もいれば、そうでない人もいるだろうなってこと。
いろんな逆境があって、それゆえに夢を抱きにくかったり、一般的によしとされる立場に身をおけなかったとしても、その結果としての今の状況に適応して、楽しくやっている人もたくさんいるんだよなっていうことも、これまで出会ってきた人たちのことを思い出して、感じる。
だから、SESが低いから不幸、だからSESが低くならないような政策をしよう、というより、目の前のその人がより幸せになるような働きかけが大事なんじゃないの?
っていうのを思う。
そのために、一人ひとりと深くかかわることも大事。
低所得でも、似た価値観の人たちどうしで支え合いながら生きている人は幸せかもしれないし、そういった人の生き方から、むしろ高所得の人が学んだり、大事なことを気づかされたりすることは多いだろうと思う。
「相手にとって何が幸せなのか。どうすればより幸せになれるか。」
障害者支援の仕事をやってくるなかで、自分はそういう視点で人と関われるようになってきたなあと思うのだけど、誰もがそうやって他者と関われたら、良い社会になりそうだよねって思ったりした。
めっちゃ自分の価値観押し付けちゃってるかもだけど…笑
皆さんも、よい1日を。
そして、良い人生になりますように。